修士生活を振り返って - 3月 25, 2020 こんにちは、ぐぐりら(@guglilac)です。 この春、東京大学大学院情報理工学研究科の修士課程を卒業しました。 修士論文を提出した後に、WWWで開催されるFATES on the WEBというworkshopに投稿した論文が採択されたので、その準備などに慌ただしく追われていると、気づけばもう3月も下旬。(コロナウイルスのせいで、WWWはonlineでの開催になり、自分の発表はビデオ発表になったので録画していました。Youtuber感) いい区切りかと思ったので、今の気持ちや修士生活の振り返りなどを記しておこうかと思い立ちました。 完全にポエムですが、これから修士だ!という方などにはもしかしたら参考程度にはなるかもしれません。話半分で読んでいただければと思います。 ## 研究に向いているかを再確認した二年間 学部時代、大学院に進む際にあまり就職と悩まなかったのですが、大学院に進む選択は正解だったと思います。 学部の卒業論文の際に研究し、もしかするとあまり自分は研究が好きではないかも?という疑問を持ちながらの進学でした(うちの学科の性質上、卒論配属が就活よりも後にくるのでそもそもそこで天秤にかけられない)が、修士課程でじっくり二年間研究に向き合うことで、研究とは何かであったり、自分が研究が好きか、向いているのかなどが少しだけはっきりしたのかな、と感じています。 研究については、M1の夏は一,二ヶ月ほどインターンに行ったりと忙しいながらも、頑張ろうと思っていろいろ試行錯誤して手法考えて実装して、とやっていたのですが、急ぎすぎて実装してから類似した既存研究を発見してしまい、断念。 研究自体がうまく行かなかったことに加え、 秋頃、当時付き合っていた研究者志望の彼女といろいろあり別れたこともあって、やるせない感情から研究に八つ当たりし、「研究とかもう知らん、卒業できればいいや」と思い、当時から続けていた機械学習系の長期インターン、受託開発などに力を入れるように舵を切りました。 この頃から、うっすらとですが、学部の頃から気づいていた「自分、あまり研究向いてないかも」が強くなりました。 周りが強いので、自尊心を保つための無意識の心理的な防衛かもしれませんけど。 幅広く論文や技術書を読んで新しい技術を学ぶことや実装などは好きで、逆に一つの分野を極めるのが苦手(すぐ飽きてしまう)なので、博士課程に進んで研究するよりも企業に行った方が自分にあっているかな、と感じました。 ## 研究室の居心地が良かった 修士での二年間では、せっかく自由な時間があるので、研究もそこそこにいろんな企業で仕事していって力をつけたりいろいろ見て回ることで卒業後に効いてくるものがあるかな、という狙いでした。 これは達成できたのではないかと考えています。 ただ、この辺りは研究室の雰囲気もあると思います。 自分はM1の4月に前の研究室の指導教員とトラブルになり、一週間で研究室をやめることになり、その後二年間過ごしたのは別の研究室なのですが、移動した先の研究室では比較的自由に動けたので、よかったです。 とはいうものの、自由に動けるかどうかは、研究室の雰囲気だけはなく個人的な問題も大きいと思います。自分の場合は、M1の始めの段階でちゃんと研究を進められること、進捗の報告などをしっかり行うことなどを通じて信頼を得ていたのが大きい思います。 人と何か共同で仕事をしていく際には、最初の印象がとても大事で、その後に評価を覆すのがとても難しいので、自分は最初を抑える意識を持っています。 面白いもので、研究は片手間でいいや、となってから思いついたアイデアが結局修士論文になり、ひいては国際会議に採択される論文になったので、意図的に研究を生業にしている研究者の方々はすごいなあ、とひしひしと感じています。 新しい研究室の教授とはとてもやりやすかったので(すごくいい人だったのと、自分とあっていた)、気負いが取れた後は割とスムーズに研究が進められました。 本当に、人間的に合う人のもとで指導を受けることがどれだけ大事かを、強調させてください。自分の感覚では、ある程度テーマに興味があれば後は人間的な相性の問題が本当に大きいと思います。 今から研究室選びですという方は、テーマと同じくらい、「人」も重視すると良いかもしれません。 ## 研究の好きな部分と嫌いな部分 研究は向いていないと一度は諦めたのですが、実装や論文執筆、ポスター発表などの一連の過程を体感することはとても有意義だったと思います。 経験して思ったことは、「研究」とひとくくりにして苦手と考えていましたが、研究にもいろんなコンポーネントがあって、好きな部分と苦手な部分がある、ということです。 自分は実装や論文執筆、プレゼンなどは楽しく感じました。 自分の研究のストーリーをわかりやすく伝えたり、取り回しよく実験を行う、管理することが楽しいです。 苦手だったのは、「世界で初めての内容でないと無意味」という部分でした。 自分はすでに世界にある技術でも、それを用いて何かを成し遂げられたらすごいじゃん!とテンションが上がるタイプなので、ここが合わないな、と感じています。 このように、自由に動ける身分を活かしていろんな企業で仕事をしつつ、研究の一連の過程を体験し国際会議採択までの流れを直に見ることができたので、修士課程での二年間は実りあるものだったと思っています。 ## これから 4月から新社会人です。都内でデータサイエンスをします。 まず新しい環境に慣れつつ、しっかりと成果を出せるように努力していきます。 このぐぐりらとしての活動も、今後も力を入れてやっていこうと考えています。 会社とは別に、個人として仕事が得られるようにレベルを上げていきたいです。(ありがたいことにいくつかお話はいただけているのですが、まだまだ未熟なので、勉強あるのみです)。 これからも引き続きよろしくお願いします。 ぐぐりら この記事をシェアする Twitter Facebook Google+ B!はてブ Pocket Feedly コメント
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